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【第3回】1人治療院に適したサービス設計と価格設定の黄金比

〜 単価・時間・満足度のバランスで「無理なく・無駄なく・持続可能」に稼ぐ仕組みを作る 〜


目次

■ はじめに:価格とは、施術の“価値の翻訳”である

1人治療院にとって「サービス設計」と「価格設定」は、単なる料金表づくりではありません。 それは、自分自身の価値観と患者の期待を“言語化”し、 「納得」と「信頼」を形にする最も重要な経営設計です。

この記事では、月商100万円という目標を「疲弊せず、自然に達成する」ための 価格設計・サービス設計を、5つの視点からメタ認知的に紐解きます。


■ STEP1:施術単価と価値の“整合性”を持たせる

単価は、単なる数字ではなく「信頼の象徴」です。 安くすれば喜ばれるのではなく、「この先生なら、この価格でも納得できる」と思ってもらうことが重要です。

✅ 実例モデル(あくまで参考)

  • 初回:11,000円(問診+評価+施術+カウンセリング)
  • 2回目以降:8,000円(施術+ミニ問診+セルフケア指導) 

価格に迷ったときは、「1回の施術で、患者の未来に何を変えられているか?」を問いましょう。 金額ではなく、“変化の質”が価格を正当化するのです。

※回数券は最初の売上は上がるが患者さんの心理的な足枷になるし、経験上、治療院離脱率が上がるのでお勧めしない。どうしても、セールストークになりゴリ押し感が出てしまう。


■ STEP2:メニューは“数”でなく“焦点”で勝負する

1人院にとって、メニューの多さは負担でしかありません。 患者にとっても「選択肢が多い=安心」ではなく、「どれがいいか分からない=不安」になることも多いのです。

🎯推奨設計の考え方

  • 【集中ケア】:原因が複雑な方のための60分(肩こり・不眠・自律神経)
  • 【慢性改善】:再発を防ぎたい方向けの50分(腰痛・首こり)
  • 【メンテナンス】:3週間に1度の習慣コース(40分)

大切なのは、“時間”ではなく“目的”で設計すること。 患者は「施術時間」ではなく、「自分に合っているかどうか」で判断しています。


■ STEP3:価格を決めるのは“自分への信頼度”である

1人院長の特権は「価格を自分で決められる」ことです。 けれどその裏には、「責任も自分にある」というプレッシャーが存在します。

ここで問うべきは、

「この価格で、私は納得して施術に集中できるか?」 「この価格を自分が受ける側だったら、納得するか?」

価格は、施術者自身の“自己評価”そのものでもあります。 価格を決めるということは、自分の存在価値を言語化するということなのです。


■ STEP4:施術時間・通院頻度の“構造設計”

月商100万円を達成するには、 ただ数をこなすのではなく、“構造的に無理のない導線”を作る必要があります。

例:

  • 初回75分(診立てと施術の融合)
  • 再来50分(主訴+全体の調整)
  • 通院:週1→月2→月1と段階的にフェードアウト

このように、改善期→維持期→卒業のプロセスを明確に設計することで、 1人あたりのLTV(顧客生涯価値)が最大化され、月商も自然と安定します。


■ STEP5:価格への罪悪感を“構造的に手放す”

価格に迷う治療家の多くは、無意識のうちに以下のような思い込みを抱えています:

  • 「患者さんの財布事情に合わせるべき」
  • 「高いと感じさせてはいけない」
  • 「技術は奉仕であるべき」

しかし、あなたが疲弊していては、長期的に患者に貢献することはできません。

価格とは、施術者が燃え尽きずに“与え続ける”ための設計です。 自分を守る価格であること。それは、患者を守ることでもあります。


■ 終章:サービス設計とは「自分の在り方の表現」である

1人治療院において、価格もメニューも、あなたという“人格”の延長線上にあります。

  • 技術に見合う価格設定をし、
  • 患者に分かりやすいメニューを整え、
  • 自分が疲れない構造で提供し続ける

これが“持続可能な繁盛”への道です。

月商100万円は、戦うためのゴールではありません。 与えながら満たされる仕組みの中で、自然と達成される副産物である。

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