〜 誰に、何を、どこで届けるか?1人治療院が勝ち抜く「選択と集中」戦略 〜
はじめに:売上は「選ばれる確率」のかけ算である
1人治療院で月商100万円を達成するには、ただ頑張るのではなく、“戦う場所”と“相手”を戦略的に選ぶことが欠かせません。
これは「質」で勝負する院にとって、最もコントロールしやすく、再現性の高い要素です。
第2回では、「地域戦略」と「ニーズ分析」の具体的な手順をお伝えしながら、あなたの治療院が“選ばれる存在”になるための土台を作っていきます。
STEP1:まず“どこ”で勝つのか?【地域戦略】
🔹なぜ地域戦略が重要か?
1人治療院は、人も広告費もリソースに限りがあります。
だからこそ、まず「半径1〜3km圏内で圧倒的に認知されること」が先決です。
「その地域に住んでいれば、あの治療院の存在を知らない人はいない」
という状態を目指します。
🔸やるべき具体行動
- 地域人口(Googleマップや自治体データ)を調べる
- 周辺の競合院を3〜5つ調査する(価格・症例・評判・SNS発信)
- 「○○の治療といえば、□□治療院」と検索されるキーワードを設計する
🔍メタ認知ワーク
「自分の院がある場所は、“誰にとって便利な場所”なのか?」
→ 通勤動線/保育園の近く/高齢者が徒歩で通いやすい、など
STEP2:誰に届けるか?【ペルソナ設計】
1人治療院では、「誰でも来てください」は非効率です。
来てほしい人、来てほしくない人の線引きを意識的に行うことが重要です。
🔹理想のペルソナ例
属性 | 設定例 |
---|---|
年齢 | 40〜60代女性 |
症状 | 慢性の肩こり・五十肩・頭痛・不眠 |
悩み | 「病院では異常なし。薬に頼りたくない」 |
性格 | 丁寧・感謝を言葉にできる人 |
行動 | 子育てが一段落して自分の体に目が向いている |
🔍メタ認知ワーク
「今までで印象的だった“理想の患者さん”は誰だったか?なぜそう感じたのか?」
→ 自分の感情と接客体験を棚卸しすることで、今後の集客戦略がブレなくなる
STEP3:その人は“何に困っている”のか?【ニーズ分析】
患者が治療院を探す理由は、単に「痛いから」ではありません。
本質的には次のような“感情の問題”を抱えています。
- 不安:「このまま放っておいて大丈夫なのか?」
- 無力感:「病院に行っても治らなかった」
- 孤独感:「家族にも理解してもらえない」
- 期待:「誰かに本気で話を聞いてほしい」
1人治療院は、こうした“感情ごと受け止められる”ポジションにいます。
🔸ニーズ分析の具体方法
- これまでの問診で、患者さんが発した「本音」を書き留めておく
- Googleレビューや口コミから“選ばれた理由”を抽出する
- 「○○ どこに行けばいい?」などの検索キーワードを収集する
STEP4:「誰に」「何を」「どう届けるか」の戦略設計
最後に、この3点をワンフレーズで言語化できれば、あなたの治療院の軸はブレません。
💡設計テンプレート
【誰に】
→ 「仕事・家事・育児に追われている40代女性に」【何を】
→ 「肩・首の痛みを根本から改善し、ぐっすり眠れる体を」【どう届けるか】
→ 「予約制・完全個室・あなたの話をじっくり聞く“ひとり治療院”で」
🔍メタ認知ワーク
「この文章を、患者の立場で読んだとき、私はこの院に行きたいと思うか?」
おわりに:「治療院は“自分を磨く鏡”である」
地域戦略もニーズ分析も、突き詰めればすべて**「自分を知る作業」**です。
誰を幸せにしたいのか?どこで、どう生きていきたいのか?
それを見つめ直したとき、「月100万円」は通過点になります。
お金のために働くのではなく、誰かの笑顔のために価値を届ける──その結果として数字はあとからついてくる。
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