治療院の経営がうまくいかない院長には、いくつかの共通した特徴があります。これは技術や人柄の問題というより、経営者としての視点・行動パターンのズレによるケースが多いです。
以下にその典型例を7つ挙げ、それぞれに「なぜうまくいかないのか」「どう改善すればいいのか」を解説します。
【1】“技術だけあれば大丈夫”と思っている
🔻特徴
・常に新しい技術セミナーに通っている
・施術には自信があるのに患者が増えない
・集客や経営の勉強を「邪道」と思っている
🔁改善ポイント
→ 「腕が良ければ来る」は幻想。今は情報過多の時代。まずは「見つけてもらう」「信頼してもらう」導線がないと、どんなに腕が良くても患者さんは来ません。
【2】マーケティングや集客が苦手・無関心
🔻特徴
・ホームページが古い or そもそも無い
・Googleビジネスや口コミ管理をしていない
・「集客=チラシを配ること」だと思っている
🔁改善ポイント
→ 経営=【技術 × 集客 × 継続】のバランスです。
特に個人院では、**マーケティングも「人に伝える技術」**と割り切って学ぶ必要があります。
【3】“紹介だけでやっていける”と思い込んでいる
🔻特徴
・「口コミが広がらないのは患者のせい」
・「広告しなくても良い患者さんは来る」と信じている
🔁改善ポイント
→ 紹介は確かに強力ですが、それは信頼と満足の積み重ねと仕組み化があってこそ。
紹介を生み出すには、「紹介しやすい理由」を作る必要があります。
【4】価格設定が不安で安売りしてしまう
🔻特徴
・自信がないので価格を下げがち
・初回無料・回数券大安売りで赤字
・値上げのタイミングがわからない
🔁改善ポイント
→ 価格は“自信と価値”の表現です。
安さで選ばれた施術は、信頼も継続も生まれづらい。あなたの強みと施術の効果を「言語化」できるようにしましょう。
【5】患者対応が“事務的”または“感情的”
🔻特徴
・予約管理が雑、時間を守らない
・患者の話を聞かずに施術に入る
・逆に、患者に振り回されて疲弊している
🔁改善ポイント
→ 治療院経営において、「関係性のマネジメント」も大事な仕事です。
患者さんが安心し、リピートしたくなる接し方を研究・工夫しましょう。
【6】数値管理をしていない
🔻特徴
・1日の売上、来院数、平均単価を把握していない
・キャンセル率や紹介率も見ていない
🔁改善ポイント
→ 経営は感覚でなく“数字”で判断。
最低限、次の4つは月次でチェックしましょう:
- 来院数
- 新規数
- 売上
- 平均継続回数
【7】“1人で何とかしよう”としすぎて孤立する
🔻特徴
・他の治療家との交流がない
・相談相手がいない
・学びの場に出ず、自分の中で悩みをループしてしまう
🔁改善ポイント
→ 孤立した院長は燃え尽きやすく、成長もしづらいです。
地域の勉強会や異業種との対話、同業者との情報交換はモチベーションと発想の源になります。
まとめ:経営は「施術家」+「伝える人」+「聞く人」
施術技術に加えて、
- 相手に伝える力(マーケティング)
- 相手の声を聞く力(接遇・関係性)
- 数字で見る力(経営)
この3つを意識的に育てることが、治療院経営の“成功体質”をつくります。
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